島根県の栂(つが)の取引状況(2019)

 

島根県は県土の総面積の67万ヘクタールの内、52万6千ヘクタールが森林といわれています。この割合は79%と高いもので全国の中では第3位や第4位の規模を持ちます。森林率が高い島根県では、水資源のかん養や県土保全など、すべての県民が等しく受け入れることができる、安全・安心な生活に欠かせない公益的機能を持つ森林そのものが県民共有の財産であると掲げているようです。放置された森林を再生させる、水を育む緑豊かな森を次世代に引き継ぐための様々な取り組みを積極に行っており、木材の取引状況においても日本の中ではトップクラスに位置付けされています。

 

島根県の森林の約68%は民有林で、その規模は18万6千ヘクタールの面積です。スギ・ヒノキ・マツなどの樹種が植栽後36〜40年生をピークにした構成になっており、伐採などの適期を迎えている場所も少なくありません。栂の森林も多くみられるのも特徴で松林の割合が多い地域などでは、建材などに利用される栂林も少なくありません。

 

島根県の森林機能にはいくつかの種類がありますが、水源かん養機能は森林への土壌が降水を蓄積させて河川に送り込む、水量を平準化して洪水および渇水の被害を抑制させる働きを持ちます。さらに、かん養にはもう一つ重要な役割があるのですが、それは水質の浄化にあります。大地に降り注いだ雨は大地に染み込む、長い年月をかけて1滴の水として湧き出て来る、この間に台地がフィルターの役割を持ちきれいな水を作り出しているわけです。

 

森林率が高い島根県の水は、国内の中でも美味しいと評判を持つのはこのようなサイクルや森林が持つ機能が正常になっているからです。また。不要な木の伐採を行うことで台地に太陽の光は届くようになる適切な処置を行っておくことで森林は人の暮らしに欠かせない良質な水を作り出す働きもあるなど、マツ科の栂をはじめ、マツ・ヒノキ・スギなどの樹種は島根県が作り出した有数の木材になっています。

 

 
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