山梨県のケヤキの取引状況(2019)

 

海に面していない本州の内陸部にある山梨県は、標高2,000メートル・3,000メートル級の山々に囲まれたエリアです。富士箱根伊豆や秩父多摩甲斐、それに南アルプスなどの国立公園が多くある自然に恵まれた土地となっています。県内には南アルプス市や早川町といった豪雪地帯もありますが、地域によって気候に違いがあるのが特徴です。市街地がある甲府盆地には、ケヤキをはじめとした落葉する広葉樹林が多くあります。一方、山岳地帯では高山植物が見られ、河内地方には常緑広葉樹林がある県です。またブドウやモモ・サクランボなどの果樹栽培を行っている農家が多く、山梨県産のブドウを使った甲州ワインでも知られています。
山梨県の県土の約78パーセントを占めているのは森林です。そのうちの人工林は約44パーセントで、主にスギやカラマツそれにヒノキ・アカマツなどが植えられています。県有林には世界的な森林認証を取得したものもあり、環境にやさしい森林への取り組みを行っているのが特徴です。持続可能な林業のために間伐材の利用促進を行う拠点を県内に設けるなどをしているほか、樹冠層が多段になっている複層林や広葉樹林の造成も行っています。稲山ケヤキの森はケヤキの巨木があるほか自然林を保全している場所で、地域住民が自然に親しめる場所となっています。
このような山梨県のケヤキの取引状況は、それほど多いものではありません。県内で採れる木材は、スギやヒノキといったものが多く、次いでカラマツや松・イチョウなどでケヤキは少ないです。非常に硬い木材ことに加え、加工が困難である場合もあるため、国内でも以前ほど需要がないのも木材向けに栽培が少ない理由です。和箪笥やちゃぶ台などの和風の家具とすると趣きがある材料ですが、洋風の家具や住宅にはあまり合わない雰囲気の木であるところも、栽培が少ない理由でもあります。しかし全く扱っているところがないわけではないので、地元で山梨県産のケヤキを手に入れることは可能です。

 

 
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