静岡県のケヤキの取引状況(2019)

 

静岡県のケヤキの取引状況は非常に芳しいものとなっているのが実態です。ケヤキは近年非常に人気の木材であり、住宅の建材に利用されるのをはじめ、民芸品や装飾品などにも広く利用されており、その独特の風合いが日本人の心を和ませものとなっているためです。現在、日本の林業ではケヤキは重要な種類となっておりその利益性の高さと重要の安定性から、なくてはならないものとなっているのが実態です。
静岡県は県域の65%が森林であり、古くから木材の生産が盛んな地域で知られていました。特に高度成長期の杉や桧の時代には高い生産量を誇り、日本の住宅文化に大きく貢献しています。しかし昭和50年代を境にマンションブームやバブル崩壊等の要因により木造住宅の建築が頭打ちとなり、使用される木材の需要も激減したことによって静岡県の林業は大きな転機を迎えました。これまで杉や桧に依存してきたその生産高をどのように取り返すかを考えた際に、木造建築に依存した売り上げではなく、木材自体の利益率を高め少量多品種の生産を目指すことに方針変更を行ったのです。その結果、ケヤキを始めとする様々な種類の木材を加工しより利用に適した状態で出荷することで商品価値を高める戦略を打ち出しました。現在ケヤキは1種のブームとなっており、マンションの内装にも広く利用されるものとなっていますが、静岡県のものはその完成度が高く加工技術も洗練されていることから多くの注文が集まるものとなっているのが特徴です。ケヤキは比較的木材の材質が硬く、加工しにくい部分があるため、木材の状態で購入するよりも一定の加工を施されたものの方が作業が効率的であると言うメリットがあります。そのためケヤキは多くの地域でこれまでの林業の流れを変えるものに採用されている傾向が強いのですが、その中でも静岡県産は非常に美しいものが多いと評価されているのが実態です。そのため静岡県のケヤキの取引状況は非常に芳しいものとなっているのです。

 

 
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