宮崎県のケヤキの取引状況(2019)

 

宮崎県では、森林や林業を守るための取り組みを積極的に行っています。ケヤキもそこに含まれていますので、取引状況は良好だと判断できます。宮崎県は、人工林と天然林の2つを主軸に林業を守っており、天然林の方にケヤキなどを含めた様々な木材を管理しています。人工林には、スギやヒノキが分類されていて必要に応じて需要のある木材として供給ができるように準備が整えられている傾向があります。ケヤキは、夏緑樹林のカテゴリーに入るもので、天然林の面積が増えるほど宮崎県でのケヤキの管理が広がっていることを意味します。森林面積は、県土の76%になっており、広い範囲で森林が広がっていることがわかります。しかも、そのうちの7割が民有林となっていますので、それぞれの市民あるいは業者が森林を管理して、需要に応じた取引ができるようになっていることも理解できます。実際に、宮崎県で管理されている天然林は、建築や家具などの木材で利用されていることもわかっていますので、ケヤキも順調に有効活用されていると判断できます。
ただ、宮崎県の木材市場や取引が現状で前に進んでいるのは、林業就業者がある程度の数を確保できているからに他なりません。現実的には、宮崎県でも他県と同様に少子高齢化の影響によって将来的に林業に携わる人が少なくなるというデータが発表されています。現状でも、65歳以上の人が携わっている人が既に2割から3割まで増えており、昭和の後期の時代と比較すると林業就業者の全体人数は7割も減っています。そのため、後継者の育成が必須となっている点は見逃せません。
単純な木材の供給源でケヤキなどの天然林があるわけではなく、自然を守る一環として存在することも覚えておく必要があります。宮崎県では、森林環境税という制度を導入して森林そのものを県民共有の財産として管理しています。ここから得られた税金を利用して広葉樹の植栽などを行っていますので、宮崎県には豊富な木材資源が存在するのです。

 

 
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