高知県のケヤキの取引状況(2019)

 

高知県は、嘗て良質なヤナセスギや天然ヒノキやケヤキの産地で、貴重な天然木や銘木などの高級木材の取引が盛んでした。その後海外から安価な木材が輸入さるようになり、林産業従事者の高齢化も相まって衰退して取引状況は減少していました。2000年代に入ってから国産材製材業の全国的な拡大や、輸入木材の減少による高騰でスギの丸太の生産量が増大し始め状況が好転し始めました。スギの丸太の需要の増大後に、韓国のヒノキ材ブームに伴う増大が始まり、高知県ではケヤキも増えてます。高知県では、地域一体となった安定的なスギやヒノキやケヤキの原木流通を行うために、補助金が交付されICTや高性能林業機械を導入が進みました。また高知県が出資して第三セクター方式の林業事業体の育成も行われ、これまで放置されて荒れ果てていた山林の伐採管理を行う事で、荒山だった頃より良質な木材を安定的に取れるようになりました。それに加えて第三セクターにより、山林も整備され大型の伐採機械を入れられるようになりました。林業従事者の高齢化による労働人口の減少も問題でしたが、高知県の町が主導して林産業の集約化と担い手の育成も行われています。生産性を上げるために山林集約化が行われたり、地域おこし協力隊などの自伐型林業研修を実施し、交付金で伐採用のチェーンソーが支給されました。地域おこし協力隊を3年で卒業した後も、林業従事者として残って、間伐採の売上金の10パーセントを山主に還元してます。高知県も林業従事者の育成に力を入れていて、Iターン者の育成を行っています。間伐事業で林業が学べる地域おこし協力隊を卒業したメンバーに、自伐型林業と副業を斡旋して収入を安定させて若い林業従事者を増やしてます。またケヤキなどの高級銘木を利用して、地域一体となった林材品の加工集約体制の構築にも力をいれています。原木の伐採地の近くに、乾燥加工を行う加工場を集約する事で、ケヤキなどの原木取扱量が増加してます。

 

 
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