広島県のケヤキの取引状況(2019)

 

穏やかな瀬戸内海と中国山地という自然に恵まれている広島県では、木材の生産が盛んで良質な木材の取引状況になっています。広島県の森林面積は、県全体の面積の7割以上にあたり、そのうち人工林率は3割をこえている現状です。広島県でも、木材価格の低迷による林業生産活動の停滞や農村地区の過疎化、ライフスタイルの変化などの影響を受けており、間伐されない自然林など手入れ不足の森林が増加する危険があり、森林の回復には大変時間がかかることから県独自の取り組みとして森づくり事業をスタートし、県民や企業など県全体として森林を守り育てる取り組みが行われています。
広島県産の木材と言えば、針葉樹の杉やヒノキ、マツをはじめ広葉樹のクリやクスなどが有名ですが、ケヤキは丈夫で美しく、家具などにも利用されていることから比較的取引状況は良好で、県内からの需要はもちろんですが県外からも求められる木材のひとつです。広島県産のケヤキを使用した一枚板のテーブルや丁寧に作られた椅子やタンス、棚などは品質の良さから大変人気があります。
広島県で行っている森づくり活動では、企業から活動な書や活動内容の相談があった場合に、自治体や森林組合などに連絡してコーディネートや森林ボランティア団体との連携、広報誌やホームページを活用した広報活動などに取り組みが盛んです。有名企業の参加も増えており、実際の森林保護や維持活動はもちろんですが、県民の幅広い年代層が活動を知り、広島県の森林に対する知識を深めていくことに貢献しています。
また広島県では、独自課税の森づくり事業の普及啓発事業を受託し、イベントやシンポジウムなどの開催や自治体における企業の活動参加支援などへの取り組みも順調です。会員数は徐々に増えてきており、関心も高まってきていることから取り組みが継続されています。木材についての知識や県産ケヤキ材の良さについて知る世代が多くなってきており、ブランド材としての可能性もあると考えられています。

 

 
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