岐阜県のケヤキの取引状況(2019)

 

岐阜県は日本の中部に位置する県で、いわゆる内陸県です。
東海地方にも分類されたりもするこの県は北側の飛騨地方と南側の美濃地方で気候や地形が異なっており、飛騨地方は飛騨山脈をはじめとした山岳地帯であるのが特徴に挙げられます。そのせいか冬は寒く、交通機関に影響を与えるほどの積雪量です。ユネスコの世界文化遺産に登録された白川郷は飛騨地方となります。
反対に美濃地方はさらに西側の平野部と東側の山間部で分かれており、西側の平野部は冬は温暖ですがその分夏は猛暑です。濃尾平野という広大な平地がある事も特徴に挙げられます。対する山間部はいわゆる山に囲まれた盆地であるため、夏は暑く冬もまた厳しいです。河川は6つの水系から成り立っており、木曽川とその支流が合流したり水郷地帯があったりなど水源には不足していない地形となっています。
そんな県内で多彩な環境となっている岐阜県でもケヤキは扱われているのが現状です。
そもそもケヤキは暖地から寒冷地まで自生できる樹木で、実際に日本全国に分布されています。岐阜県は昔から樹木が豊富な地域であるため、林業が盛んです。ヒノキの産出量は国内トップクラスだと言われており、木材を使った工芸品の生産にも他県よりも力を入れています。
そのため全体的な木材の取引状況は栄えていますが、だからこそ林業の衰退の影響を受けやすいです。
例を挙げるなら岐阜銘木協同組合が主催している市場で、この市場では一級品のケヤキが集まる事で有名です。日本の伝統的な建物や工芸品だけでなく、その木目の美しさから再認識されているケヤキが最も集まる銘木市場なので数多くの関係者が訪れますが、近年は樹木の知名度及び需要の低下によって今後に関して不安視されています。ただし一時期その価値が異様に高騰した時代を踏まえれば、現在の取引状況は落ち着いているとも言っても過言ではないです。しかし今後の需要などを考慮すれば打開策が求められます。

 

 
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