栃木県の桧の取引状況(2019)

 

栃木県は関東地方の中でも北部に位置し、東京や埼玉に比べると比較的森林が多く存在する地域でもあります。確かに、宇都宮などはかなり栄えているエリアであり商業施設も多く若者から高齢者まで、幅広い世代の人が足を運んでいます。その一方で、塩谷町や日光市には天然の桧林があり政府によって保護林に指定されているのです。日本では宅地開発や森林開発が進められ、こうした森林地域は大きく減少し生活をする上で便利なように作りかえられてきました。桧というのは、どのような用途に利用されるか詳しく理解している人はどれくらいいるでしょうか。基本的には、装飾材として利用されると言われています。一般的にイメージされるのは、桧のお風呂ではないでしょうか。ニオイが良く、リラックス効果がありまるで森の中でお風呂に入っているような気分になることができるとして、別荘やリゾート地で特に人気となっています。意外に思われるかもしれませんが、楽器にも多く使用されているのです。太鼓の胴やピアノの響板に見られますので、注意深く見てみると良いです。戦争中は、この桧の需要がとても多かったと言われています。なぜなら、航空機、特に練習用の機器に利用され翼やプロペラの素材としてかなり重宝されていました。その他にも、障子の枠や門扉、雨戸や襖などやはり住宅の建具材に利用するケースが多く、最近では新しく住宅を建設するために需要が多くなっています。かつて畑であったり空地であったところは、住宅として整地されるようになり広大な景色が広がっていた地域でも宅地開発の波には勝てず、人々が住むようになってしまったのです。ところが、そのおかげといっては言いすぎかもしれませんが桧を求める業者が多くなり需要が高まっていっているのです。取引状況を見ても、栃木県の天然の桧が出荷されることも多く良質な素材であることが窺えます。今後も、天然の質の高い栃木県のものが求められるとも言われています。

 

 
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