沖縄県の桧の取引状況(2019)

 

沖縄県と言えば、世界中から注目されている観光地であるというイメージが多くあるのではないでしょうか。青というよりもエメラルドグリーンの海と、美味しい料理を求めに年々観光客は増加しています。また、現地の人の素朴な人柄と沖縄タイムと言われるその独特な時間の経過も、本州に住む人にとっては魅力的だと言われているのです。この自然溢れる地域と、桧にはどのような関係があるのでしょうか。海に囲まれているため、そこまで森林地域は多くないのではないかと感じている人も多くいます。ところが、多くの森林面積を有する沖縄では桧が非常に重要な役割を果たしているのです。その代表的なものが、首里城です。首里城は、かつて琉球王国だった時代の政治の中心地で現在でもその建物が復元されて世界的にも有名な、観光スポットとして紹介されています。修学旅行でも欠かせないエリアで、天気が良い日には市街地を見渡すことができ一生のうちに一度は訪れる場所だとしても広く知られているのです。この名所と桧にはどのような関連性があるのかというと、正殿に使用されているのが桧なのです。桧は日本の和風住宅で、特にお風呂に使用されることが多くリラックス効果をもたらすと言われています。それだけでなく、非常に太くしっかりとした素材でもありますので簡単には倒れたり崩れたりせず、建物を支えるための柱として最適であるという特徴があるのです。首里城以外にも、歴史の教科書にも載っているような神社や史跡にも用いられていますので、桧がいかに耐久性の高い素材であるかを窺い知ることができます。かつての取引状況を見ると、正殿を復元するために需要が生じ多くの量がやりとりされていました。近年でも、復元だけでなく様々な用途に使用することを目的として、沖縄県内に取り込まれているのが実状です。天然の桧を多く抱える栃木県はもちろんのこと、台湾の桧が注目され取り入れられるなど国内に限られていないのです。

 

 
トップへ戻る