香川県の桧の取引状況(2019)

 

香川県は、桧の人工林が森林のうち50%を占めます。
人工林に占める割合は全国平均を大きく上回る8位の面積となっており、取引状況も良くさまざまな用途で使われています。
香川県で桧の人工林が増え始めたのは、昭和40年代後半からです。
当初は瀬戸内海地域の気候に適したマツを古くから植林していましたが、害虫による被害で激減しました。
その跡地に桧が植林されるようになり、木造住宅の柱に使えるまで成長した現在では徳島県の原木市場に搬出され始めています。
このように一部は香川県外で取引されているため、県内の取引状況に反映されていないケースもあるので注意が必要です。
香川県では県内産桧を使い、木材住宅を建てるためさまざまな活動をしています。
たとえば県内産木材に親しみを持ってもらうため、ターミナル駅近くのビルにアンテナショップをオープンさせて、木工教室やクラフト教室などのイベントを開催してきました。
またネットでも県内産木材の宣伝を積極的に行っており、ホームページを開設し香川県の桧の魅力についてアピールしています。
香川県で育てられた桧の特徴は、強度の高さです。
瀬戸内海地域は年間の降雨量が少なく、木材の成長は遅いものの年輪が詰まりしっかりと成長します。
そのため木造住宅に使うには最適とされていて、香川県でも強力に推進しています。
県内産木材の使用を推進するため、香川県では住宅助成事業も行っているほどです。
木造住宅の新築・増築・リフォームなどをするときに、県内産の桧を使えば助成金を受け取れます。
また県内に本社事業所を有する工務店がモデル住宅を建てるときにも、同じように助成金が支給されます。
このように県として積極的に推進することで、県内産の桧を使った木造住宅は増加傾向です。
原木市場の取引状況もそれとともに賑わいを取り戻し、良好な状態にあると言えるでしょう。
現在の取引状況から、県を挙げての取り組みが実を結んでいることがうかがい知れます。

 

 
トップへ戻る