島根県の桧の取引状況(2019)

 

島根県は面積の約78%が森林となっており、これは全国でも4位となる割合です。
杉や桧の人工林面積も21万ヘクタールと広大な森林資源を有しており、また2016年の時点で伐採可能なもの69%にも達しています。
数年のうちに伐採可能な杉や桧は80%以上になると言われており、利用可能な森林資源は増加傾向にあります。
供給の部分である伐採可能な桧が増加すれば、取引状況も活発になっていくと考えられるでしょう。
そのため島根県の林業にとっては良い傾向と考えられますが、その一方で需要は低いままです。
今後の取引状況は供給過多になる一方で価格は上がりませんから、厳しい状況が続くと予想されます。
島根県も現在の取引状況を改善するため、さまざまな施策を打って対応を進めてきました。
たとえば島根県産の桧を使った製品を次々に提案しており、その一つが桧型枠合板です。
島根県産の桧を合板に使用しており、従来品よりも軽量出あるため施工性が高いとされています。
住宅の建築や土木工事などさまざまな場面で使われており、魅力的な特徴のある新製品を開発すれば需要が伸びて、取引状況を改善する手助けになるでしょう。
島根県だけではなく、民間の会社も地元の木材を使った新商品を開発しています。
たとえば島根県産の桧を使ったすのこベッドは、ネット通販を使い全国に販売しています。
すのこベッドは通気性が高いのでマットレスに湿気こもらず、カビの発生を抑えながら快適な寝心地を実現できるのがメリットです。
桧に含まれているフィトンチッドには人間の心を落ち着かせるリラックス効果があるとされ、すのこベッドの部材として使用すれば、よりリラックスした気持ちで眠りにつけるでしょう。
使用する薬品を減らしたり間伐材を使用するなど環境にも配慮されているので、子どもにも安心して使えるベッドです。
このように島根県と民間の会社が力を合わせれば、取引状況にも明るい兆しが見えてくるかもしれません。

 

 
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