和歌山県の桧の取引状況(2019)

 

和歌山県の桧の取引状況について、昭和30年代において和歌山県産を中心にした国産材がたくさん使われていましたが、昭和40年代から主役の座が輸入材になっていきました。国産材はそれほど使われなくなりましたが、輸入材についても平成に入るとあまり使われなうなります。全体量が大きく減っている傾向があり、日本では戦後復興期から高度経済成長期である昭和30〜40年代にかけて、多くの木材が利用されていました。和歌山県では林業が盛んな産業の一つでしたが、国産材の不足をサポートするため安い輸入材を利用するケースが多くなったのです。近年不景気の関係や価値観の多様化などから、住宅を建てる人が減っていて木造でない建物も増えるようになりました。和歌山で林業を仕事にする人の数も減っていきましたが、和歌山県の森林には昔に植えた桧や杉などが大きく育っていて、利用できる面積もどんどん増えていく傾向にあります。和歌山での素材入荷量の推移として、平成29年では国産材(和歌山県産)が165千立方メートルで、国産材(他県産)が52千立方メートルになっています。輸入材は60千立方メートルになっていて、全体的に量が減って来ていますが和歌山県の森林で成長した紀州材は色合いが美しい評判です。粘り強く長持ちするという特徴があり、素材入荷量も少しずつですが回復しつつあります。2019年は消費税アップに備えた駆け込み需要を期待することができ、和歌山県で家を持とうとする比較的若い世代の世帯が住宅を購入している傾向があります。林業は厳しい仕事で自然を相手とするのですが、林業従事者数について以前に比べると少しずつですが増えている傾向です。国産材の価格は以前より高くはなく、本格的な木造建築を建てたい人には紀州材は人気があります。都会での会社員生活をやめ林業で生活している人も中にはいるので、紀州材が持つ魅力をアピールすることによって需要が伸びることが期待できます。

 

 
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