三重県の桧の取引状況(2019)

 

三重県は美しい自然に恵まれています。
三重県の志摩市では2016年に先進国首脳会議が行われましたが、首脳会談で使われた円卓は地元材のヒノキで作られています。
翌年には尾鷲地域の林業が日本農業遺産に登録され、大きな注目を集めます。
世界的に知られるようになった尾鷲ヒノキの影響もあり、桧の取引状況は安定しています。
尾鷲ヒノキの名が一躍広まったのは関東大震災のときです。
それまではマイナーだった尾鷲ヒノキですが、柱に使っていた家の倒壊が少ないことがわかり注目されるようになります。
優れた耐震強度によって、尾鷲ヒノキの名は日本全国に広まります。
尾鷲ヒノキの歴史は古く、三重県南部の尾鷲は江戸時代に紀州藩が林業を奨励していた土地です。
海運を使って木材を江戸に運んでいた頃から現在まで、ずっと柱材の生産を中心に木材業と林業を営んでいます。
やせた土壌と急峻な地形は木が育つには厳しい条件です。
厳しい条件の中、長い年月をかけて成長した尾鷲ヒノキは年輪が緻密なことで知られています。
油分が多いので光沢があり、耐久性にも優れているので評価が高いです。
強度はもちろん耐久性、抗菌性もあり、桧特有の芳香も人気があります。
木の年輪には春材部分と秋材部分があり、春から夏までの時期に成長した色が白い部分が春材部分です。
夏の終わりから秋に成長した色の濃い部分は秋材部分になります。
温暖な尾鷲は秋に成長がつつき易いため、秋材が多いです。
ゆっくりと成長する秋材は幅が狭くよく締まっています。
油脂分が多いため、美しい光沢があるのも特徴です。
尾鷲ヒノキには古い歴史がありますが、戦後も高品質なヒノキを作り続けたことで再評価されています。
環境に配慮し、時代に合う商品を提供することで若い世代の注目も集めつつあります。
三重の木認証制度は、三重県産の製品を消費者が安心して購入するための制度です。
一定の基準をクリアした製品のみに三重の木ブランドのシールを貼り出荷します。

 

 
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