静岡県の赤松の取引状況(2019)

 

自然に恵まれた静岡県は、面積の約6割が森林です。
森林の分布が広く、他の県に比べて多様な森林の形があります。
先人が1本ずつ丁寧に苗木を植え育ててきた杉や桧、赤松が立派に成長しています。
古くから人工造林が行われてきた森林は、現在でも良質な木材を生み出します。
個性的な森林が多い静岡県ですが、南アルプス一帯は標高3000m級の山々が美しい景観を見せています。
南アルプスの木材は良質材で、江戸城や駿府城の建築にも使われています。
日本を代表する富士山は観光客も多く、静岡県にとっては大きな財産です。
富士山の山麓には美しい桧林が成長しています。
天竜川流域は、人工林の桧や杉が立ち並ぶ全国的にも有名な林業地帯です。
里山林は農地や集落など生活に密着した場所にあり、肥料や薪など生活に必要な資材を提供してきた歴史があります。
貴重な生態系は近年注目を集めています。
里山林は赤松林や杉、桧などの森林で構成されます。
静岡県は東京に近いという有利な条件もあり、赤松の取引状況は安定した状況が続いています。
赤松は建物の梁や和室の床柱などに使われることが多いです。
土の中でも腐りにくいのが特徴で、材木以外の用途では盆栽が知られています。
赤松は日当たりのよい場所を好み、最初は成長が遅いものの急に伸びます。
松脂を多く含んでいるので、水分に強いという特徴を持っています。
価格も比較的安価で、造作材にもよく使われます。
静岡県では県産材の需要を増やすために、様々な取り組みを行っています。
木材は人間にも環境にも優しい天然素材で、間伐された木を使うことで資源の循環利用ができます。
県産材は外材や他県の材木よりも輸送距離が短く、エネルギーを節約できるので地球の温暖化防止にも役立ちます。
静岡県には、定められた品質規格基準に適合する地元の木材を使えば補助金を交付する制度があります。
地元の木材で家を建てる人が増えれば、静岡県の森林サイクルもさらに安定します。

 

 
トップへ戻る