新潟県の赤松の取引状況(2019)

 

新潟県は赤松の有数の産地といわれていますが、取引状況はそれ程多いものではないともいいます。新潟県の森林面積は新潟市の場合、市の総面積72,610ヘクタールの内、5,438ヘクタールが森林で、林野率は7.5%です。新潟市の主な森林は、佐渡弥彦米山国定公園内にある角田山・多宝山、秋葉区のにいつ丘陵などの里山、日本海沿岸地域に連なる海岸保安林などです。西蒲区の角田山・多宝山は3,296ヘクタール、秋葉区のにいつ丘陵は1,474ヘクタール、日本海沿岸地域は飛砂防備機能を有する海岸保安林で面積としては668ヘクタールを有するといいます。西蒲区の森林は1,148ヘクタールが人工林で40年生以上の杉が多くを占めており、1,567ヘクタールの天然林は急峻な海側北西斜面に形成されている広葉樹林帯などの林分です。

 

秋葉区は人工林が625ヘクタールで天然林が722ヘクタール、人工林の大半は杉の単層林で天然生林はコナラや赤松が主体です。西蒲区および秋葉区の森林は、昭和40年頃から安価な外材の影響を受けており、国産の木材価格の低迷および後継者不足などから木材生産業界は衰退しつつあるともいいます。

 

森林の公益的機能を高度に発揮するために必要なことは森林を健全な状態で維持管理することだといわれており、新潟県や新潟市では林業生産活動の活性化が重要と考え林業経営の維持についての様々な取り組みが行われているようです。

 

新潟県の新潟市では標準伐採期を設け手おり、杉は45年・赤松や黒松は40年・カラマツ40年・そのほかの針葉樹60年・用材林の広葉樹は70年・その他の広葉樹20年としています。赤松や黒松については、海岸林の造成の際には1ヘクタールあたり4,900〜6,400本、これ以外の林野では1ヘクタールあたり2,000〜2,500本を標準的な植栽本数に設定しており、杉の標準的な植栽本数でもある1ヘクタールあたり2,000〜2,500本と同等の植栽を行っているのも特徴です。

 

 
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