宮崎県の赤松の取引状況(2019)

 

宮崎県の森林面積は、総面積の約76%の58万7千ヘクタール、このうち民有林は40万9千ヘクタールで約70%、国有林は17万8千ヘクタールで約30%の割合です。人工林は民有林が全体の約70%で国有林は全体の約30%、天然林は民有林が全体の約69%で国有林は全体の約31%の割合になります。

 

平成26年度での民有林の人工林における齢級別面積は、9年生や10年生が最も多く、続いて11年生や8年生などになります。民有林における造林面積は昭和45年をピークに減少傾向を持ちますが、伐採期に適した林分の増大に伴う伐採面積の増加により杉などの樹種を中心に数年の中で取引状況に活性化が見られているようです。

 

宮崎県の平成26年度での素材生産量は約168万?で、前年度の171万?と比べると減少しているものの、北海道に続いて第2位の生産量です。内訳としては針葉樹が約161万?で増加傾向を持ち、広葉樹
は約7万?で減少傾向になります。杉の素材生産量については約153万?で全国総生産量の約14%を占めており、平成3年からは連続1位を獲得しています。

 

宮崎県の自然植生の垂直分布では海抜1,000mを境に、下部が暖温帯性常緑広葉樹林帯で上部が冷温帯性夏緑広葉樹林帯です。上部の冷温帯性夏緑広葉樹林帯は、ブナや赤松その他の樹種による群落・群集により構成されており、下部の暖温帯性常緑広葉樹林帯ではケヤキや赤松その他の樹種による群落・群集で構成されています。人工林樹種は主に針葉樹の杉やヒノキが中心ですが、海岸近くでは黒松の植栽が行われており重要な防風林としての役割を担っているものです。尚、宮崎県では多様な森林づくりを推進しており、定期的な間伐を実施することで針葉樹と広葉樹が適度に混ざる森づくりができるようになる、長期伐採が可能な森林づくりを行える環境を作り出せるメリットに繋がります。この計画は平成25年から平成30年の中で行われた取り組みでもあり、宮崎県内の木材取引状況に良い影響を与えているといいます。

 

 
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