徳島県の赤松の取引状況(2019)

 

徳島県の森林面積は31.5万ヘクタール、森林率は76%です。四国の中でも森林面積が最も広いのは高知県の59.5万ヘクタールで、高知県の森林率は76%で全国1位です。徳島県の森林率は愛媛県の71%と比べると高い割合になっているのですが、愛媛県の森林面積は41.1万ヘクタールで徳島県と比べると森林の面積は狭いのが特徴です。そのため、森林面積と森林率を徳島および愛媛と比較した場合、徳島県の方が林業に最適な環境があることがわかるのではないでしょうか。ちなみに、四国は面積の約4分の3が森林地帯であり森林大国ともいわれています。

 

当エリアでの主伐時期に達している人工林は全体の約8割でもあり四国全体の木材取引状況は活性化が行われているのではないか、このようなイメージを持つ人も多いといえましょう。徳島県の人工林の齢級別面積は、10年生および11年生の樹木が最も多く、続いて12年生や9年生と続いています。大半が民有林でありスギやヒノキ、赤松や黒松などの樹種の構成になっており国有林の場合は8〜13年生が中心になっているようです。赤松や黒松は四国全体に分布する樹種ですが、徳島は杉の産地として知られていること、他の3県はヒノキの産地として知られています。

 

徳島県の人工林での樹種別割合の中では、杉が73%と多く、続いてヒノキが20%で赤松などのマツ科の木は5%です。国有林の場合は、杉が56%でヒノキが22%、広葉樹が22%の割合になっておりマツ科の木は0%です。赤松は建築部材で活用されることが多い樹種の一つで、杉やヒノキの取引状況と比較した場合、赤松林の割合が少ない関係からも取引状況は決して多いものではありません。尚、徳島県では平成3年頃から県産木造住宅供給システムの構築を図るプロジェクトを推進しており、木材供給県から木造住宅供給県に向けて高付加価値を設けた醸成を目指すなどの取り組みが行われているといいます。

 

 
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