沖縄県の杉の取引状況(2019)

 

沖縄県は日本の中でも最西端に位置する県で、沖縄本島をはじめ宮古島・石垣島・西表島などの島々で構成されている場所です。沖縄県は四方を海で囲まれた環境、そして島の中央には隆起した山地が広がるなどの特徴を持つ場所です。漁業や農業の産業だけでなく林業においても盛んに行われている、木材の需要も比較的高い県です。

 

ちなみに、沖縄県には杉などの花粉症の人が少ないといわれているようですが、このような噂が広がったことで花粉の季節には沖縄方面への旅行を計画する人も多いのではないでしょうか。沖縄県は本土とは異なり独特な樹木が多くあること、杉やヒノキなどの針葉樹が少量しかないためです。ただし、杉やヒノキはまったく植林されていないわけではありませんので、これらの樹種が原因の花粉症はまったくないわけではないのです。

 

花粉症は都市部で多く起きるアレルギーでも有名ですが、東京都の森林面積の約4割は杉もしくはヒノキ林で沖縄県は森林面積の約0.3%程度しか植林されていません。そのため、木材の取引状況の中ではこれらの樹種は少ないことがわかります。東京はコンクリートジャングルなどと呼ばれているわけですが、地面がコンクリートやアスファルトなどで覆われていると、花粉は地面に落ちたあとに再び舞い上がり、これが再飛散の形になりアレルギーの原因を作り出しているといいます。

 

戦後焼け野原と化した日本は、政府からの指示の下で成長が早い杉を植林を行い多数の資源確保を行ったといいますが、沖縄県は当時アメリアに統治されていた関係からも、杉やヒノキなどの植林は殆ど行われていませんでした。さらに、沖縄県は台風の通り道でもあり、高く成長する樹木は台風に耐えにくく大きく成長する、木材での利用ができる前に倒れてしまうことも多いわけです。取引状況としてはゼロではないものの、他の都道府県と比べるとその割合は非常に低いのが現状です。住宅においても木材を利用率は全国と比べると低めです。

 

 
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