茨城県のモミの取引状況(2019)

 

茨城県は森林の面積は県全体の30%と比較的少ない部類ですが、それでも杉や桧の生産が盛んで、近隣の千葉や埼玉などの需要に合わせて非常に多くの量を出荷してきました。しかし近年ではこの千葉や埼玉の住宅の事情も変化しており、これに伴って杉や桧の需要も低迷しています。そのため茨城県では近年杉や桧に変わる木材にモミの木を選び注力しており、その取引量も徐々に増えている傾向があります。
モミは主に工芸品などの材料に使用されており、特に冠婚葬祭に使用する様々なものはモミで作られることが多いのが特徴です。木肌が白く厳粛な雰囲気に合っていることや、柔らかく加工しやすいことなどもあり、古くから広く用いられてきました。さらにその白さから清潔感がある点が評価され、神棚に供えるお供え台の材質に利用されるなど、日本人とは古くから付き合いのあるものとなっているのです。これらの理由から古くから利用されている木材で、かつ安定した需要が見込めることから最近では茨城県はモミに力を入れているのです。
これにより茨城県のモミの取引状況は近年非常に芳しいものとなっており、安定的な需要が見込めるものと注目されています。さらに生産量が比較的少ないことから希少価値も高く、近年では高額で取引されることも多くなってきました。利益率が良い木材ともなっており、多くの林業家が注目をしているものでもあります。
加えて、工芸品や冠婚葬祭のための物だけではなく、住宅の内装にも近年では使用されるようになっています。年の木造住宅では内装に様々な装飾を施すことも多くなっており、その材質に使用されることも多いのです。日本人位の白を好む感性に一致し、さらに柔らかく加工しやすい性質も非常に適していることから、住宅の中の様々な装飾に利用されることが近年では非常に多くなっているほか、その他の様々な用途にも万能に利用できる木材であることから需要が高まっているのです。

 

 
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