山口県のモミの取引状況(2019)

 

山口県においてのモミの取引状況を見てみますと、2019年も比較的安定を維持した状況が予想されるでしょう。
山口県は中国地方に所在し、人口が約135万人となっており県の木はアカマツです。県の総土地面積は約611千haという中で注目したいポイントが、林野面積が438千haとなっており実に総面積の約72%を占めている点です。これは全国平均が約67%といった中で平均値を超えており、それだけ林の活用に力を入れている意識としても繋がるでしょう。
その中での内訳を見てみますと、国有林が3%となっている他は、市町、財産区が12%、県有林が1%、その他の84%が私有林という状況になっています。樹種別での構成比としましては杉やヒノキなどの針葉樹が54%で広葉樹が42%、その他竹林が4%となりますので、多数の樹木や木材を取り扱っているという土地柄なのです。
当然それらの木材とともにモミの扱いも行っており、経済状況においても安定した取引状況ができる技術とノウハウがあります。
モミは住宅木材としても活用されていますが、山口県においての2019年の住宅投資状況は横ばい圏内であるというデータもあり、木材取引にも大きな増減は無い物だと予想されています。
モミの建築材以外での活用方法では、その白い美しさと香りにも癖がないという利点から、冠婚葬祭で使用される陶磁器の保存や、かまぼこ板、絵馬などの使用方法があります。山口県といえば下関のフグが全国的にも有名ですが、おめでたい場でも良く提供されるフグ料理とともに、お祝い事でもモミを使用した素材の物が活躍しているかも知れません。
山口県周辺は重化学コンビナートの活用をメインとした工業が盛んですが、山陰地方の方面では漁業や農業を始めとする第一次産業が中心となっています。2019年の経済を語る上で外せないのが消費税増ですが、これらの産業や工業も多大な影響を受ける事は事実です。その中でもモミを含めた木材状況も当然影響を受けますので、安定した取引状況の中でも注意しながら動向を見ていく必要性もあるでしょう。

 

 
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