福井県のモミの取引状況(2019)

 

福井県の森林面積は約312,000haで県土の約75%を占め全国平均が約67%になりますので、若干面積が広いのが現状になっています。なお所有形態によれば、民有林が約273,000haで国有林が約39,000haであり、圧倒的に民有林の割合が高いのが特徴的です。
民有林の約118,000haが人工林になり、その約9割がスギの木材になり、市場に出回ることが多いのは明らかにスギになります。そのほかにはヒノキ、マツという形で続き、モミの木が生育されているのは福井県内では稀であり面積も670ha以下になります。
なおモミの木を県内で見ることができるかでは、老舗の色濃く残る神社仏閣などの境内で見ることができたり、樹齢が存在するのが特徴的です。取引状況を把握する上では福井県内の森林所有者の傾向を見る必要がありますが、1ha未満の所有者が最も多く、小規模事業者が多いのが特徴的です。
もっとも木材の取引状況に関しては、事業量の増加と販路の拡大が見られるため、右肩上がりに推移し県内外でも取引されることが多くなっています。海外の安い木材が住宅建築などのシーンでも利用されることが多いですが、県内の木材を建築資材に利用する動きも一部見られ、県でもそれを推奨していることから着実に需要拡大も起きております。
もっとも取引量が増えているのは原木そのままで販売となり、他にもバイオマス発電に関しての出荷も見ることが可能です。原木そのままでの販売ではモミの木は最適であり、クリスマスツリーを始め臭いのないことでかまぼこの板などの商用の他に、住宅、冠婚葬祭、バイオマスなどの分野でも利用されています。
利用の汎用性の高い木材ですが、県内では市場で取引されるのは少なく出回るのが比較的に少ない傾向があります。ただ天然木でモミの木が伐採されるケースも見られ、その取引状況に関しては少ないものの、様々なシーンで応用を利かした形で利用できる点でも優れ、人気が高い木材の一つなのは確かです。

 

 
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