石川県のモミの取引状況(2019)

 

樅の木はマツ科のモミ属に分類されている常緑針葉樹です。常緑とは葉が落ちることなく通年葉を観賞することができる植物の総称で、針葉樹は葉が針のように細長い形をしている植物の総称です。樅をはじめ、松・スギ・ヒノキなども常緑針葉樹であり林業の中心になる木です。ちなみに、樅の樹高は大きいもので40メートルを超えるものもあるといわれており、木の成長度合いに応じて大きな樅を得ることもできるわけです。森林を育てるためには人がしっかりと管理をしなければなりませんが、林業のフィールドは一般的な平地とは異なり、急斜面であることに加えて林業のフィールドまでは山登りをしなければならないなどの理由から、高齢者にとっては荷が重いものとなりがちです。

 

石川県は日本海側の北陸地方に位置するエリアで、県庁所在地や最大の都市は金沢市です。東西約100kmで南北約200kmなどからも南北に細長い県域を持ちます。東側は両白山地の山々が連なるエリア、県南部に位置する加賀地方は西側に日本海の直線的な海岸線が続いており、南東部には石川県の最高峰でもある白山が聳え立つ環境を持ちます。石川県のモミの取引状況ですが、県の総土地面積は418,615ヘクタールで林野面積は278,695ヘクタールといいます。これは総面積に対して約67%の林野面積を持つことになります。国有林および民有林の割合は、国有林が26,057ヘクタールで約9%に対し民有林は252,638ヘクタールで約61%です。また、林業経営体数は1,300に対して家族経営が1,234、法人化している経営体数は49などからも、家族経営の森林が多いことがわかります。モミの取引状況の中でも多いといわれているのが住宅用材料で、続いて入浴剤や芳香剤、石鹸類といいます。ただ、住宅用材料は木材そのものとなりますが、入浴剤や石鹸などは葉や枝などから精製されている精油を使ったものでありモミは捨てる部分が少ない種類といっても過言ではないのです。

 

 
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