鹿児島県垂水市の木材市場の現況(令和元年 2019)

鹿児島県垂水市の木材市場の現況(令和元年 2019)

 

鹿児島県垂水市は鹿児島県の中心部に位置している地域で、海潟漁港には鹿児島県林業センターがあります。ここは江戸時代、島津藩直轄の港として栄えたところで、江戸へ向かう廻船のほかオランダからやってきた船も国内で唯一乗り入れていた場所です。九州全域から集められた木材を廻船に積み込んで、江戸へと送っていた歴史があることから現在でも国内では唯一、漁港に林業センターが併設されています。令和元年の垂水市の木材市場の現況は、林野庁が調査を始めた1970年と比べると、輸出並びに国内向けの建材用材木の取扱件数が大きく伸びていることが報告書から読み解くことができます。現在鹿児島県垂水市の木材市場で取り扱っている木材は、コクタン・ヒノキ・スギ・アカマツの4種類でこのうちアカマツは主にフランスとイギリスに年間21万トンもの量で輸出されています。鹿児島県垂水市で扱っているアカマツは、鹿児島県から熊本県の活火山周辺に自生しているものを伐採して、無垢材に加工に加工されているのが特徴です。アカマツ自体に高い耐久性と湿気を吸収する特徴がありますが、鹿児島県垂水市で取り扱ってるものは火山灰の影響と強く受けた木の断面が白いものになっています。この美しさがフランスやイタリアでは調度品を製作するのに都合がいいとされており、2000年を境に需要が高まりました。ヒノキやスギは日本国内の建材になっていて、主に関東から東北地方へと流通しています。鹿児島県垂水市には2019年4月現在、市内に計3か所の木材加工会社があります。ここでは無垢材への加工だけでなく合板・集成材へと作り変えてから各地に運ばれており、加工費用も込めた卸値が垂水市木材市場の常識になっています。スギの無垢材だと10kgあたり約7500円で、他の木材市場よりも2割ほど割り増しですが、仕入れた後にすぐ活用できることから大手ハウスメーカーが積極的に仕入れている理由ともいえます。令和元年以降の鹿児島県垂水市の木材市場の動向は、高品質な木材に限定した取り扱いに焦点を絞り続けることで、安定のある収益が見込めるでしょう。

 

 
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