三重県松阪市における木材市場の現況(2019・令和元年)

三重県松阪市における木材市場の現況(2019・令和元年)

 

三重県松阪市は、厳しい状況を打破するため新しい取り組みを数年前から始めてきました。
従来の木材市場はそれぞれが独立して運営されていましたが、それでは問題点も多く厳しい状況を乗り越えられません。
そこで三重県松阪市では、先進的な木材総合流通加工基地を三重県松阪市に作ることにしました。
三重県松阪市に完成したのは、複数の機能を持つ工場を連結させた木材コンビナートです。
平成9年に三重県が全体構想を策定して翌平成10年から工事が始まり、平成13年4月に開業しました。
開業から20年近く経った現況は、原木市場・製品市場・流通検査センターなどが稼働しています。
新しい木材コンビナートが完成したことによって、価格・供給量の安定性は増して外材や代替材との同等価格や量を実現できました。
また工業製品並の一定した性能と保証も実現し、集成材や内装材など商品ラインナップも増加しています。
これによって、住宅産業等の木材供給のニーズにも応えられるようになっています。
従来の木材市場はプロダクトアウト型でしたが、木材コンビナートの完成によってマーケットイン型への転換を、三重県松阪市は進められました。
日本の木材市場の現況は非常に苦しく、低迷を脱するきっかけさえ見つからない状況です。
製品コストの上昇などさまざまな問題も抱えていますから、これまでの方法にこだわって木材市場を運営していても、売上の回復を進めるのは難しいと言わざる得ません。
現況の木材市場が低迷から脱するためには大きな変化が必要ですから、三重県松阪市の木材コンビナート構想はそのヒントになるケースと言えるでしょう。
完成してから20年間の実績と現況を振り返ってみれば、三重県松阪市が進めた木材市場の転換が成功したか判断できるはずです。
そのためにも三重県松阪市の木材市場の現況について詳しく調べて、木材コンビナート構想の評価を下し取り入れられるところは取り入れるべきでしょう。

 

 
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