海外にて木材市場が熱いエリア(2020)

 

海外木材市場が熱いエリアは、人件費が低単価の中国や東南アジアだけでなく、スウェーデンやフィンランド、オーストリアなどのヨーロッパから北欧諸国などもあります。中国や東南アジアは熱帯林が生育しやすく人件費も安いので、ここ10年間で急成長を遂げています。特に中国では高度経済成長を遂げ、富裕層を中心に高級木材の需要が高まっているのです。中国の林業は、これまでロシアからの輸入によって賄われていました。しかし、2008年頃にロシアからの木材輸入の関税引き上げにともない、国内で生産されるようになったのです。人件費も安く国土が広大なので企業の参入障壁も低い点がつながり、結果的に中国は世界でも有数の木材輸出国として市場に海外木材市場に介入することになったのです。現在は新型ウイルス性肺炎の影響により経済が停滞しているため、木材貿易での優位性は徐々に損なわれつつあるため、縮小していく傾向にあるでしょう。一方でフィンランドやスウェーデン、オーストリアなどのヨーロッパや北欧諸国では、中国と比べて人件費は安くありませんが収益性が非常に高くなっているため、産業として成り立っています。ただし、国外への輸出は行わず、なるべく国内で消費するようにしており、国内で採取された木材の殆どはカット材やパルプ剤として扱われています。そうして加工された木材製品を外貨獲得のために輸出しているのです。そのため木材をそのまま国外に輸出されることは少ないのです。更に、伐採によって枯渇していく森林資源を守るために、積極的な植林が行われています。人口が限られているので労働者の保護も徹底しているなど、人件費の安い中国や東南アジア諸国とは対象的です。以上の点から、海外木材市場が熱いエリアは、人件費が安い中国や東南アジアなどで行われている木材の大量輸出の他に、加工業で収益を得ている北欧諸国になります。北欧諸国は人材も国土も限られているので、日本国内でもビジネスとして応用可能です。

 

 
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