科学万能時代におけるレトロ的林業の方向性

科学万能時代にありながらレトロ的林業を行っている企業も少なくありませんが、これらのものが必ずしも淘汰されていくとは限りません。
むしろ、それほどコストが掛からないレトロ的林業のほうがこれから先の厳しい時代を生き残るには効果的な方法とも言えます。
林業の需要というのはそれほど大きなものではありませんから、費用をかけて効率化を追求したところで得られる恩恵というのは知れている部分があります。
それだけにあえて効率化を目指すよりは、旧態依然の方法でほそぼそと続けていく方向性のほうが生き残れる可能性は高いと考えることができるためです。
何でもかんでも科学の力によって効率化を目指すことが必ずしも、利益につながるとは限らず場合によっては逆効果ということもあり得るのです。
林業もその一つであり、需要がそれほど大きなものではないので、大きな改革をしたところで受けられる恩恵がそれほどないため、最低限効率化するところはしたとしても科学万能時代に迎合するような変化は期待したほどの効果が得られない可能性のほうが高いと言えます。
一般的にはコストの中で一番お金がかかるのは人件費だとされていますが、業種によっては機械に仕事をさせるよりも人間にさせたほうが安上がりというケースは珍しいものではなく、そのような業種に科学万能時代の考え方を取り入れたとしても上手くいくようなものではありません。
それだけにレトロ的林業というのは、今の時代にある意味一番あっていると言えるものであり、現状で危機的な状況に陥っていないのであれば、様子を見ながらその時が来るのをじっと待つという方向性でいるのも悪いものではないと考えられます。
林業の立たされている状況というのは決して甘いものではありませんが、厳しい状況だからといって何でもすぐに行動をすればいいというものではなく、あえて現状維持をしつつ時代の変化に合わせて柔軟に対応をしていくという姿勢も重要となります。

 

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